KEYER XS

KEYER XS (4チャネルCWメモリーキーヤー)
KEYER XS (4チャネルCWメモリーキーヤー)

4チャネルCWメモリーキーヤー(キット)

製品概要

  • 4チャネルメモリーCWキーヤー (KEYER XS)は、必要な部品をセットにしたキットです。表面実装部品(チップ部品)は、事前に実装済みですので、DIP部品を半田付けすることで組み立てられます。
  • 4チャネルのメモリーを何度でも書き込み・再生が出来るようになっており、通常のパドルによりモールス信号が送出できるので、練習用・実践用のキーヤーとしてご活用いただけます。

キーヤー機能

  • スクイズキーヤー Squeeze keyer
  • パドル左右反転機能 Invert of paddle lever assignment
  • スピード可変 Speed change (5WPM~40WPM)
  • サイドトーン出力 ON/OFF Side Tone ON/OFF
  • チューン機能(連続キーダウン) Continuous key down for tuning
  • サイドトーン周波数変更 Adjust frequency for side tone
  • スクイズキーヤタイミング変更 Timing adjust for Iambic keying

メモリー機能 Memory function

  • CWメッセージ録音 (4チャンネル) CW recording (4channels)
  • CWメッセージ再生 (4チャンネル) CW play back (4channels)
  • CWメッセージリピート再生 CW repeat play back
  • CWメッセージ停止機能 CW message stop
  • リピート回数可変 Adjust number of repeat times
  • リピート間隔可変 Adjust repeat interval

応用機能 Enhanced function

装置仕様

  • 寸法 Dimension:幅(W) 54.5 X 奥行(D) 35 X 高さ(H) 13 [mm] (突起物除く Exclude protrusion)
  • 質量 Weight: 約 20 g (電池込み) Approx. 20g (incl. batteries)
  • 付属品 Attachment: 本体、簡易説明書 Main unit, Quick Instruction
  • 電源 Power:CR2032x1

本製品の注意点

  • 本製品はキットとなっており、小さな部品や電池があります。誤飲等の危険がありますので、小さなお子様の手の届かない所に置いてください。万一、電池等を飲み込んだ場合は、すぐに医師に相談してください。
  • 本製品は安全に十分配慮して設計されていますが、誤った使い方をすると、人や器物(無線機等)に対して損傷を与える恐れがあります。当クラブでは一切の責任を負うことは出来ませので、接続方法、使用方法等を十分熟知した上でご使用ください。
  • 本製品はアマチュア無線技士の資格をお持ちの方を対象に作られていますので、基本的な知識や取扱方法を理解していることを前提としています。そのため、説明書におきましても、基本的事項の説明は省かせていただいております。
  • 本製品は改良のため、予告なく仕様変更する場合がありますのでご了承ください。
  • 本製品を輸出する際は各自の責任において所定の手続き等を行って下さい。当クラブではこれにより一切の責任を負うことは出来ません。

組立方法

内容物の確認

購入時の梱包状態は下記のようになっています。

下記の部品が全て入っているかご確認ください。万が一、製品に不足や損傷がある場合は、support@gejigeji.comまでお問い合わせください。

必要な工具

本製品の組み立てには以下の工具が必要となります。本キットには含まれておりませんので、ご自身でご用意ください。

  • はんだごて(温度調整機能付きがオススメ、共晶半田 310℃、鉛フリー半田 360℃程度)
  • 電子工作用はんだ
  • ニッパー
  • ラジオペンチ
  • プラスドライバー 1番

回路図

部品表

チップ部品(基板に実装済み)

部品番号種類定数・型番数量
C1, C2, C3, C4チップコンデンサ0.1uF4
R1チップ抵抗220Ω1
R2チップ抵抗100Ω1
R3チップ抵抗470Ω1
R4チップ抵抗1kΩ1
R5チップ抵抗10kΩ1
L1チップインダクタ10uH1
U1マイコンATMEGA88PA-AUR1
U2メモリAT24C512C-XHM-T1
U3, U4ダイオードBAT54ADW-7-F2
U5フォトカプラTLP2911

DIP部品(基板に半田付けが必要)

(表面)

部品番号種類定数・型番数量販売店通販コード
D1LEDOSRGHC3132A1秋月電子I-06313
LS1圧電スピーカPKM13EPYH4000-A01秋月電子P-04118
VR1半固定抵抗RV100F1秋月電子P-14937
J2, J33.5mmコネクタST-005-G2秋月電子C-02460
SW1, SW2, SW3, SW4タクトスイッチDTS-63-N-V-BLK4秋月電子P-03647
SW5タクトスイッチN/A1Amazon
SW6スライドスイッチISH-1260-HA-G1秋月電子P-15370

(裏面)

部品番号種類定数・型番数量販売店通販コード
BT1電池フォルダBH-74H-51DigikeyN/A

その他部品

種類数量
上面カバー1
底面カバー1
スリムヘッド小ネジ M2X33
スリムヘッド小ネジ M2X103
M2x5mmスペーサ6
ゴム足 TB-8 (8mm径, 2.6mm高)4
リチウム電池 CR20321

部品の半田付け

部品の種類や数量を確認しながら、半田付けしていきます。

  • 背の低い部品から半田付けしていきます。
  • 部品を半田付けするときは、部品のランド(半田付けする箇所)が四角い箇所を最初に半田付けします。
  • 部品が浮いていないか、傾いていないか、曲がっていないか確認します。浮いている場合、半田コテを当てながら、部品を反対側から押すと、しっかりとはまります。
  • 部品が正しい位置に固定された後に、残りの足の半田付けを行います。
  • 部品を動かないように仮固定して半田付けする場合は、マスキングテープ等で固定してから、半田付けしてください。

スライドスイッチの半田付け

  • 四角いランドの足をまず半田付けして、部品が浮いていないことを確認します。その後に残りの足を半田付けします。

半固定抵抗(スピード調整)の半田付け

  • 四角いランドの足をまず半田付けして、部品が浮いていないことを確認します。その後に残りの足を半田付けします。

3.5mmジャックの半田付け

  • この部品は押し込むと基板に固定されます。しっかりと部品を基板にはめ込んでから、半田付けします。この部品が少しでも浮いてしまうと、上面カバー取付時に歪んでしまうのできっちりと押し込んで浮いてないことを確認します。
  • 四角いランドの足をまず半田付けして、部品が浮いていないことを確認します。その後に残りの足を半田付けします。

タクトスイッチの半田付け(SW1~SW4)

  • スイッチのボタンが黒いタイプを、SW1~SW4にはめ込みます。この部品は押し込むと基板に固定されます。
  • 四角いランドの足をまず半田付けして、部品が浮いていないことを確認します。その後に残りの足を半田付けします。

圧電スピーカの半田付け

  • 四角いランドの足をまず半田付けして、部品が浮いていないことを確認します。その後に残りの足を半田付けします。最後に余分な足をニッパで切断します。

タクトスイッチの半田付け(SW5)

  • ボタンが赤いスイッチを、SW5にはめ込みます。
  • 四角いランドの足をまず半田付けして、部品が浮いていないことを確認します。その後に残りの足を半田付けします。

LEDの半田付け

  • LEDは極性があるので注意します。部品の足の長い方を基板のLONGと書かれた方に挿入します。
  • LEDを一番奥の位置まで押し込みます。必要に応じて、LEDを足を折り曲げて、抜けないようにします。
  • 四角いランドの足をまず半田付けして、部品が浮いていないことを確認します。その後に残りの足を半田付けします。最後に余分な足をニッパで切断します。

電池ホルダーの半田付け

  • この部品は足が基板に貫通しないため、しっかりと部品と基板のシルクの位置を合わせてから半田付けします。
  • 部品の片方のランド部分に予め半田を載せておき、半田コテを当ててはんだを溶かしながら、部品を載せると部品を固定することが可能です。
  • 自信がない方は、マスキングテープで電池ホルダーを基板に貼り付けてから、半田付けする方法もあります。
  • これで半田付けが必要な作業は終わりです。半田コテの電源を抜くのを忘れないようにしてください。

電池の脱着方法

  • 左側の金色の部分にコイン電池(CR2032)をはめます。コイン電池の右側を押しながら、電池を固定します。
  • 電池を外すときは、左側の金色の部分を左側に少しスライドさせると電池が外れます。

動作確認

完全に組み立てる前にメイン基板だけで簡単に動作確認を行います。

  1. 電池を取り付けます。
  2. スライドスイッチをONにします。
  3. LEDが緑色で点滅します。
  4. 圧電スピーカからOKというモールスが流れます。
  5. KEYボタンを押すとモールス信号を打つことができます。LEDが赤色に点灯します。

底面プレートにゴム足を貼り付け

底面プレートとゴム足(4個)を用意します。ゴム足は両面テープになっています。底面プレートには簡易的な操作方法が日本語と英語で表裏それぞれに書いてあります。お好きな言語の方にゴム足を貼るようにしてください。

種類数量
底面基板1
ゴム足 TB-8 (8mm径, 2.6mm高)4
  • 底面プレートの4隅の白い丸の中にゴム足を貼り付けます。

最終組立前の部品確認

最終的な組み立てを行います。まず、最終的に必要な部品が揃っているか確認します。

種類数量
上面カバー1
底面カバー(ゴム足貼り付け済み)1
メイン基板(全て半田付け済、電池取付済、動作確認済)1
スリムヘッド小ネジ M2X3mm3
スリムヘッド小ネジ M2X10mm3
M2x5mmスペーサ6

底面カバーにネジを取り付け

底面カバーにM2x10mmのネジを通し、M2x5mmスペーサで固定します。この際、基板とスペーサの間が3mm程度になるようにし、完全に固定しないようにします。(ここで隙間がないと、後の工程でネジが締まりません)

上面カバーにネジを取り付け

上面カバーにM2x5mmのネジを通し、M2x5mmスペーサで固定します。こちらはネジをドライバーで回して、固定します。スペーサが一緒に回ってしまう場合は、ラジオペンチ等で固定しながら、ドライバーを回します。

最終的な組み立て

  • 底面カバーの上に、メイン基板を乗せます。
  • メイン基板の上に上面カバーを乗せます。
  • 底面カバーの下側のネジ3本を交互に少しずつ締めていき、固定します。

電池交換をするとき

電池交換をするときは、底面カバーのみを外します。外したあと、基板とスペーサの間が3mm程度になるようにスペーサを緩めておきます。(ここで隙間がないと、ネジが締まりません)

最終的な動作確認

  1. スライドスイッチをONにします。
  2. LEDが緑色で点滅します。
  3. 圧電スピーカから”OK”というモールスが流れます。
  4. KEYボタンを押すとモールス信号を打つことができます。
  5. F1からF4のボタンを押すと、それぞれのメモリに録音されたメッセージが再生されます。最初は、ランダムな音がなります。パドルを接続し、パドルを操作すると、音がなります。
  6. 無線機に接続し、パドルを操作すると、無線機がそれに応じて、送信状態になります。事前にアンテナが接続されているか、出力が適切なレベルになっているか、CWモードになっているか、送信しても良い周波数になっているか確認してください。

使用方法

接続方法

パドルの接続

  • 3.5mmφ ステレオプラグを使用し、パドルを接続します。
  • F1とF2を同時に押すとパドルが左右が反転します。

無線機の接続

  • 3.5mmφ モノラルプラグを使用します。無線機接続用のキーイング信号が出力されます。

キーヤー機能

  1. 何もボタンを押さずに、電源スイッチをONにします。
  2. “OK”とモールスが流れます。

パドルの操作(スクイズキーヤー)

  • 両方同時に押すと、短点と長点が交互に送出されるスクイズ機能を搭載しております。

メッセージ再生

  • F1~F4の再生するチャネルを押す。

リピート再生

  • F1~F4の再生するチャネルを1秒以上長押しする。

メッセージ停止

  • F1からF4のいずれかのボタンを押すか、パドルまたは縦振れ電鍵を操作すると再生途中でも中断します。また、メッセージが終了すると自動的に停止します。

パドル左右反転

  1. F1とF2を同時に押すと、パドルの左右が反転します。
  2. “R”とモールスが流れます。

チューン機能(連続送信)

  1. F1とF3を同時に押すと、キーヤーを連続送出状態にします。無線機の調整などで連続キャリア送出が必要な場合に使用します。
  2. F1~F4のいずれかを押すと停止します。

サイドトーンON/OFF

  1. F1とF4を同時に押すと、内蔵スピーカから発するサイドトーンをON/OFFします。
  2. “E”とモールスが流れます。

スピード調整

  • 前面のスピードツマミを奥の方に回すほど速くなります。約5WPMから40WPMの範囲で可変できます。詳細設定で可変範囲を変更することが可能です。

メッセージ録音

  1. F1を押しながら、電源スイッチをONにします。
  2. “M”とモールスが流れます。
  3. 録音するチャネルをF1~F4から選びます。(F1からF4は、チャネル1から4に対応します。)
  4. パドルを操作してメッセージを録音します。
  5. F1~F4のいずれかを押すと録音を終了します。

各種詳細設定

リピート回数・間隔

  1. F2を押しながら、電源スイッチをONにします。
  2. F1を押すごとにリピート回数が変わります。
    5回”5N”, 10回”10N”, 15回”15N”, 20回”20N”, 無限”INF”
  3. F2を押すごとにリピート間隔が変わります。
    2秒”2S”, 4秒”4S”, 6秒”6S”, 8秒”8S”, 10秒”10S”
  4. F4を押して、確定します。

サイドトーン周波数

  1. F3を押しながら、電源スイッチをONにします。
  2. F1を押すごとに周波数が下がります。
  3. F2を押すごとに周波数が上がります。
    500Hz, 600Hz, 700Hz, 800Hz, 900Hz, 1000Hz
  4. F4を押して、確定します。

スクイズタイミング

  1. F4を押しながら、電源スイッチをONにします。
  2. F1を押すと、FASTモードになります。
  3. F2を押すと、SLOWモードになります。
  4. F4を押して、確定します。

応用機能

ストレートキーによる録音

  • パドルと同様の手順にて、ストレートキーによる録音が可能です。
  • KEYER XSでは、ストレートキーの入力端子を具備していないため、赤いタクトスイッチと並列になるように線を引き出してコネクタ等を取り付ける必要がございます。

スピード範囲変更

  1. F1とF2を押しながら、電源スイッチをONにします。
  2. F1を押すと、設定が変わります。
  3. F2を押すと、設定が逆方向に変わります。
    5~40WPM “D”
    5~20WPM “L”
    15~30WPM “M”
    25~40WPM “H”
  4. F4を押して、確定します。

短点長点比率

  1. F2とF3を押しながら、電源スイッチをONにします。
  2. F1を押すと、設定が変わります。
  3. F2を押すと、設定が逆方向に変わります。
    1:2.5 “25”
    1:3.0 “3”
    1:3.5 “35”
    1:4.0 ”4”
    1:4.5 “45”
    1:5.0 ”5”
    1:5.5 “55”
  4. F4を押して、確定します。

以上

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